続・ぽれぽれな日々♪ ベトナム編

ラオスとベトナムのぽれぽれな日々でした♪

Book♪

『西の魔女が死んだ』(梨木香歩著・新潮社)

『西の魔女が死んだ』梨木香歩著・新潮社

中学校に進学して虐めにあい、登校拒否になったまいは山の中の祖母の家で生活することになる。
そこでまいは洗濯物はたらいに入れて足で踏んだり、山で野いちごをつんでジャムにしたりしながら生活する。
祖母は魔女の家系で、まいは魔女修行をする。
修行内容は、なんでも一人で決める、というもの。
まいは死後どうなるか、すごく疑問に思っていたが、祖母が亡くなったとき、まいだけにわかる方法で教えてくれると約束する・・・。


「その時々で決めたらどうですか?自分が楽に生きられる場所を求めたからといって、後ろめたく思う必要はありませんよ。サボテンは水の中に生える必要はないし、蓮の花は空中では咲かない。シロクマがハワイより北極で生きるほうを選んだからといって、だれが白熊を責めますか」

『容疑者xの献身』(東野圭吾著・文芸春秋)

ストーリー自体にもどきどきしたけど、ところどころに挟まれる数学の話に一人で盛り上がってしまいました^^
・・・でも、小説の帯の「運命の数式。命がけの純愛が生んだ犯罪。」がちょっと気になります。
確かに、歴史上、数学は戦争に有効な手段として進歩した部分もあるけれど、そういう意味で、表現してほしくない。
そういう意味で、運命は、数式じゃない。
・・・と、心が狭くなっている私。

あ、人間って、好きなものを皮肉られたりすると、かなり腹が立つそうです。
・・・横にしておこう。


ちなみに、以下の抜粋は推理とは関係ないので小説、もしくは映画をこれから見たい人でも読んじゃってだいじょぶです。

*****(以下、抜粋)*****

微分積分なんて一体何の役に立つんだよ――以前、森岡が発した質問を石神は思い出した。オートレースを例に出して、その必要性を説明したが、果たしてる理解できたかどうかは怪しい。
だが、あんな質問をしてきた森岡の姿勢が、石神は嫌いではなかった。
なぜこんな勉強をするのか、という疑問を持つのは当然のことだ。
その疑問が解消されるところから、学問に取り組む目的が生まれる。
数学の本質を理解する道にも繫がる。

ところが彼等の素朴な疑問に答えようとしない教師が多すぎる。
いや、たぶん答えられないのだろうと石神は考えていた。
本当の意味で数学を理解しておらず、決められたカリキュラムに従って教え、生徒に一定の点数を取らせることしか考えていないのだから、森岡が投げかけたような質問は、ただ煩わしいだけなのだ。

こんなところで自分は何をしているのだろう、と石神は思った。
数学の本質とは無縁な、単に点数を稼がせるための試験を受けさせている。
その採点をすることにも、それによって合否を決めることにも、何の意味もない。
こんなものは数学ではない。
もちろん教育でもない。

石神は立ち上がった。
深呼吸をひとつした。

*****(以上、抜粋)*****

・・・いや、特に意味はないんですけど・・・。
なんとなく^^;

本多孝好さん

私、本を読むのが好きで、ラオスに来る前は毎週図書館に行っていました^^

中でも本多孝好さんの小説は短編集も含めて全部読みました^^v
ミステリーでちょっと怖いけど、それ以上に考えることが多いというか、久しぶりに「ほかの作品も全部読みたいな~」と思った人です。

そして・・・『Will』が10月5日発売されるらしい。
読みたいっ!!

『Will』は『Moment』の7年後のお話。

『Moment』は4編から成る短編小説ですが、4編に少しずつ伏線が敷かれていて、ラストで「あぁなるほど」と思える内容。
死ぬ前に願いを叶えてくれる黒衣の男とラストで勝負する、死を前にした人の願いを叶える掃除人、神田。
勝敗は・・・。


ちなみに『I LOVE YOU』に書かれている『Sidewalk Talk』が好きです。

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キャリアウーマンの奥さんと時間が合わず、離婚届を渡した最後のディナーで、彼女が僕の脇をすり抜けたときに僕は大切なことを思い出す。

20歳の彼女が始めて僕の部屋に泊まった次の日の朝、彼女は

「嗅覚は五感の中で一番記憶に直結している。
今日香水をつけてきたのはこの香水を嗅ぐたびにピュアな感情を思い出してほしいから。
私は素直じゃないから自分から謝ることが出来ないの。
そういうときはこの香水をつけていくからこの匂いを嗅いだら今日のことを思い出して。
思い出したら私は胸の中で一生懸命謝っているのだと思って。」

と言いました。

そのとき以来はじめてその香水をまとった彼女。
最後のディナーの結末は・・・

**********


『Will』、日本に帰ったら読も~っと^^

フェルマーの最終定理

『天才数学者たちが挑んだ最大の難問 フェルマーの最終定理が解けるまで』(アミール・D・アクゼル著・早川書房)

フェルマーの最終定理を最終的に証明したワイルズの証明に関わった数学者たちへの直接取材を基にした一冊。
ガロアやアーベルのエピソードがおもしろい。

フェルマーの最終定理とは、x^n+y^n=z^2(n≧3)を満たす自然数解(x、y、z)は存在しない、というものである。

『私はこのことの真に驚くべき証明を発見したが、それを記すには余白が小さすぎる』

フェルマーのこのメモに対し世界中の数学者たちやアマチュアが挑戦したが、300年以上解かれることはなく、「解いた人には懸賞金を出す」というお触れまで出た。
他に応用できないのに1つの証明のためにたくさんの定理が利用され、たくさんの人が尽力したというのがおもしろい。
発見の瞬間ワイルズは「突然、まったく不意に、私はこの信じがたい天啓を得たのです。あんなことは二度と起きないでしょう・・・」涙が溢れ出し、激しい感動にとらわれたという。

幸福とは呼べぬ幸せも、あるのかもしれない。

『星々の舟』(村山由佳著・文芸春秋)

泣いてしまった。
こんな恋愛もあるんだなぁ。

『俺がどれほどの激しさであの女を愛したか。どれほどの思いで遠ざかったか。
ただ一点に向かって注がれていた想いが突然対象を奪われた時、その切っ先がどれほどの鋭さで宿主を刺し貫くか--。
あんなに激しく誰かを想うことなど、二度とできるはずがないのだから。
幸福とは呼べぬ幸せも、あるのかもしれない。』
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